ボーナスで社会保険料が引かれたのに、給与からも引かれるの?その理由をわかりやすく解説

賞与

また、ボーナス(賞与)の季節が来ました。

「ボーナスで社会保険料が引かれたのに、今月の給与からもまた引かれてる?二重取りじゃないの?!」

結論から言うと、二重取りではありません。ボーナスと毎月の給与は、社会保険料の計算がそれぞれ独立しているため、どちらからも引かれるのが正しい仕組みです。

この記事では、その理由をわかりやすく解説します。

1. 結論:ボーナスの社会保険料と給与の社会保険料は「別物」です

社会保険料には、2つの計算ベースがあります。

毎月の給与 → 「標準報酬月額」をもとに計算

ボーナス(賞与) → 「標準賞与額」をもとに計算

どちらも同じ保険料率を使いますが、計算の元になる金額が別々です。だからボーナスで引かれた分は「ボーナス分の社会保険料」、給与で引かれる分は「その月の給与分の社会保険料」であり、お互いに別の計算です。二重取りではなく、それぞれに正しく計算・控除されているということです。

2. 具体的にいくらくらい引かれるの?

ボーナスから引かれる社会保険料(標準賞与額をもとに計算)の主な項目は次の3つです。

健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料

計算式:標準賞与額 × 各保険料率

※標準賞与額とは、ボーナスの総支給額から1,000円未満を切り捨てた金額です。

雇用保険料

計算式:ボーナスの総支給額 × 雇用保険料率

こちらは切り捨てなしで、全額に対して計算します。

毎月の給与から引かれる社会保険料は変わらず、ボーナスをもらったからといって翌月の給与の社会保険料の金額は基本的に変わりません。

3. ボーナスの社会保険料には「上限」がある

ここがポイントです。毎月の給与の社会保険料と大きく違う点があります。

健康保険料:年度(4月〜翌3月)の賞与の累計が573万円を超える部分には、保険料がかかりません。

厚生年金保険料:1回あたりの賞与が150万円を超える部分には、保険料がかかりません。

つまり、ボーナスが非常に高額の場合は、ある金額を超えると社会保険料が引かれなくなります。給与にはこのような上限がない(下限はある)ので、その点でボーナスは給与と性質が異なります。

4. 賞与に関するFAQ

◆Q. ボーナスをもらった月の翌月、給与から引かれる社会保険料は増えますか?

A. 社会保険料については、基本的に増えません。

毎月の給与から引かれる社会保険料は「標準報酬月額」をもとに計算されており、これはボーナスの金額には連動していません。標準報酬月額は原則として年1回(毎年9月)見直されるもので、ボーナスをもらったからといって翌月すぐに変わるわけではありません。

ですので「ボーナスをもらったせいで翌月の給与から引かれる社会保険料が増えた」ということは、通常は起こりません。

◆Q. では、ボーナスが翌月の給与に影響することはまったくないの?

A. 社会保険料は変わりませんが、所得税は変わる可能性があります。

ボーナスの所得税は、前月の給与をもとに税率を決める仕組みのため、逆にボーナスをもらった翌月(=次のボーナスが夏・冬にある場合)の給与の所得税には直接影響しません。

ただし、ボーナスを含めた年収全体は増えるため、年末調整の結果に影響します。年収が高くなれば、12月に還付される金額が少なくなったり、追加で徴収されるケースもあります。

5. まとめ

改めて最初の疑問に答えると、

「ボーナスと給与、どちらからも社会保険料が引かれるのは、正しい処理」です。

ボーナス分とその月の給与分は、それぞれ独立して計算されています。二重取りではなく、それぞれの収入に対してきちんと社会保険料がかかっているということですね。

明細を見たときに「また引かれてる!」と思っても、仕組みを知っていれば納得できるはずです。

なお、ボーナスの所得税の計算方法については、毎月の給与とはまったく異なる独特の仕組みがあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

👉 賞与の手取りが少ない理由、ちゃんと説明できますか?

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▶ 2018年〜 介護系ソフトの勤怠・給与計算サポート業務
▶ 給与計算の資格を独学で取得
▶ 2022年7月〜2025年5月 給与奉行・法定調書奉行のコールセンター勤務
▶ 現在 独学で最新情報をアップデートしながら情報発信中

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